太田房江さんのウィキペディアの記載について他

橋下知事の財政黒字化の件で、対比されて凄く評判が悪い太田房江前知事。左の僕は、勿論太田前知事はあまり好きでもなかったし、彼女を支持するわけではないのですが、何か「彼女が借金が5倍にした」とか話が出てきている様なので。
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%A4%AA%E7%94%B0%E6%88%BF%E6%B1%9F

2008年2月に大阪府知事を退任。2期8年間の主な実績として太田は、シャープ新工場などの企業誘致、関西国際空港の二期工事完了・第二滑走路供用開始、治安の改善、行財政改革を挙げた[4]。
だが、大阪府の借金は太田在任時の8年間に5倍に膨れ上がっており、現在の財政難に喘ぐ大阪府を作り出した張本人とも言える。



確かに、借金が5倍というのはそれは酷いので、大阪府財政課のホームページを見てみました。
http://www.pref.osaka.jp/zaisei/joukyou/07fusai/fusai.html
しかし、ここを見ると、太田前知事の在任期間の平成12年から平成20年度までの間に増えた府債は平成12年の4兆円から、平成20年の4.4兆円で、府債は1.1倍しか増えていません。また、毎年の府債の発行額も太田知事の就任前に比べて抑制されているのですが、どこに5倍に膨れ上がった借金があるのでしょうか。当の大阪府財政課が作った資料以上に、信頼できる資料はなかなか見つからないと思うのですが。


また、前にもこの様な話がありました。
【橋下知事】 大阪府、11年ぶり黒字決算への道筋…ロイター:【2ch】ニュース速報アワーズ
大阪府の2007年度の決算の赤字が大幅に圧縮されたという事で、スレもブクマコメントにおいても橋下知事が大絶賛されていました。しかし、橋下知事が就任したのは2008年2月で2ヶ月しかありません。また、記事に掲載されている建設事業費の歳出抑制というのは、太田府政の時に作られた行財政改革プログラムにも挙げられている取り組みです。素直に考えると、年度全般に渡って歳出抑制の取り組みが行われた結果、赤字幅が圧縮したと考えられるので、この件で知事を賞賛するとするのなら、僕は前任の太田知事の方ではないかと思うのですが、何故かしら賞賛されたのは橋下知事の方でした。


繰り返しになりますが、僕は太田前知事を積極的に支持するわけではありませんし、個人的資質の点で問題が多い人だったと思いますが、彼女が知事になった時から、大阪府が財政難という事は既に明らかな事でした。総務事務の外部委託化を全国に先駆けて進めたり、税収増のための企業誘致など、財政難解決に向けた取り組みはされていたと個人的に思いますが、それが不徹底で、今の橋下知事の様に府民生活に悪影響が出ても、歳出削減を徹底すべきだったと前知事を批判するのならまだわかります。しかしやってもいない事をやった事にして、やった事をやっていない事にして批判する人もとても多そうで、それはさすがに少し可哀想な気になりますね。