ペルソナの効果でなくて松井大輔効果

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http://www.asahi.com/national/update/0825/OSK201008250128.html

府のホームページの動画へのアクセスが伸び悩んでいることから、府民の視線を常に意識する方法として職員向けの講習会で提案され、7月から導入した。



京都府広報課が机の上にマネキンを置いて、その人に個別のプロフィールを与えて仕事をしているという話だけど、まずそもそも、この様な類の情報を記者発表して、わざわざ府民に伝える必要があるのかと思う。イベントの実施や新たな施策を始めたという事だったら、府民の方に伝える必要もあるだろう。しかし、府民の方が職員の机の上にマネキンを置いている事を知ったところで、府民の人達の生活は全く変わらない。この様な自分達内部だけでの取り組みは、黙って自分達だけでやっておけと思ってしまう。


もしかすると、府民の方に京都府庁はこの様に頑張っています!とアピールすることによって、府民の方の府政への信頼感を向上させるという狙いがあるのだと、広報課の人達は言うのかもしれない。しかし、ネットでの反応を見る限り、その狙いは完全に逆効果であると言わざるを得ない。京都府のみならず日本大丈夫?と心配される始末だ。報道発表する前に、自分達で、このマネキンを置いて仕事をする図のシュールさに気付かなかったのだろうか。まあ気付かなかったから、記者発表してしまったんだろうけど。


で、このマネキンは、動画コンテンツのアクセス数の伸び悩みのために導入したらしく、広報課的には効果が挙がっているらしい。記者発表の文章でも、「動画コンテンツの再生回数が飛躍的に増加しました。」と成果を誇っている。昨年同月の9千件から、2万6千件に閲覧数が増えたらしいが、その京都府の動画コンテンツ「ねっとTV京都府」のページを見たら、一年前は丁度公開したばかりの時期で、その時期に比べれば、ある程度閲覧数が増えるのは当たり前の様にも思う。また、7月は松井大輔選手が府庁を訪問しており、その月に投稿した動画の殆どが低調な閲覧数の中、その動画だけが1万件近く閲覧数を稼いでいた。閲覧数が増えたのは、ペルソナ効果により、ユーザー視点に立ったから云々というより、単に松井大輔効果だとしか思えない。


多分松井大輔効果がない8月は、7月に比べて動画コンテンツの閲覧数は1万件近く落ちると思うのだけど、その時、その落ち込みはどの様に評価されるのだろう。ペルソナ効果の不徹底を反省し、マネキンの数を増やすんだろうか。更なる恥の上塗りにしかならないと思うけど…。