マル激

テーマは「憲法シリーズ第5弾:アメリカ依存から卒業するためにも憲法改正は必要」で、ゲストは石破茂防衛庁長官


彼の喋り方には何か受け付けないものがあるけれど、愛国心等を憲法に書くといった考え方とはちょっと距離があったり、普天間の滑走路反対、横須賀の原子力潜水艦反対と感情的に反対したって米国に馬鹿にされるだけで、軍事的な必要性、見地から交渉すべきだとの旨を述べるあたりは、軍オタ?らしい現実主義な人だなとの印象。
タカ派には間違いないんだろうだけど、安倍晋三氏あたりと比べると、はるかに現代的なタカといった感じがした。


ちょっと気になったのは、石破氏が中国を「覇権主義」とか言いつつも、馬英九の国民党と共産党の関係を評して、「第2次国共合作」と言っていたところ。言うなら「第3次国共合作」で、基本的な、少し恥ずかしい間違い。


彼に限らず、中国を「覇権主義」と批判したり、かの国の脅威を声高らかに言う人達が、果たしてどの程度中国の実像を知っているのだろうかと、時々疑問に思ったりする。


僕は、歴史を教訓めいたことに使いたくはないのだけど、片や中国側は日中戦争について、
「驚くことに毛の読みは最終段階の中国側の攻勢の見とおしが幾分異なっていた他は、ほとんど的中していた」(中華人民共和国史 (岩波新書) 天児慧
のに、日本は「支那に対し恫喝に依り我意を押付けんとする時機は已に去れり」であったにも関わらず、中国を侮りその実像や抵抗力を見誤って、日中戦争を開戦し泥沼化させ、最終的には無残な敗北に帰結したことを考えると、特に今の風潮は、また国益を大きく害する間違いを導いてしまうことになるのではないかと思ったりしてしまう。