マル激(第252回)

今回のテーマは 「日本は本当にアメリカ型の市場システムでいいのか?!」で、ゲストは上村達男氏(早稲田大学法学部教授)。


番組内での上村さんの主張をごく簡単に要約すると、下記のとおり。

  • ヨーロッパでは証券市場には一定の規制があるが、日本の証券市場は、景気回復などの掛け声の中で、原則自由のアメリカ型に舵を切った。
  • アメリカ型にするのであれば、それと一緒に厳しい監視機構を整備する必要があるが、日本はそれをしてこなかった。
  • ライブドアの様な問題はいずれ出てくると思っていたが、予想していたより早かった。証券市場に性善説はありえない。



先週にあった朝生でもちょっと、監視制度の話は少し出ていて、阪大の本間氏とかが、規制緩和の過度期だ、みたいなことを言っていて、菅さんが「民主党はSECの様な厳しい監視制度を入れろと当時から言っていた」と噛み付いていた。
また、アメリカの監視制度は本当に厳しいみたいで、シカゴでは、2年間仲間だと思っていたのがFBIの捜査官だったというのがあったみたい。何か冷戦下のスパイみたいで凄い。


今回のマル激を聞いていると、ライブドア問題は、証券市場のシステムの問題以外の何物でもない様な気がした。問題の原因をホリエモン一人に帰着させたり、「汗水流して働くのが日本の美徳だ!」と道徳ぶったりしてるだけでは、問題はほとんど解決しないんだろうとも思う。


宮台さんや神保さんも「目からウロコ」という言葉を使っていたけど、今回は、新たな視点で物事を考えるきっかけを与えてくれる、いかにもマル激らしい回だったと思います。