「戦争だからしかたない」論について

前々から思っていたことをApemanさんがお書きになったので。
http://homepage.mac.com/biogon_21/iblog/B1604743443/C1534355107/E20060604093549/index.html

民間人の殺害、強姦、略奪、放火について「戦争だからしかたない」と考える人が、手続きにちょこっと瑕疵があるからといって東京裁判の不当性を訴えるのはダブスタもいいところだ。



「民間人の殺害は、戦争における止むを得ない悲劇だ」とか「現代の価値観で過去を断罪するな」とか主張されている保守派の人達が、同じ口で北朝鮮拉致問題を厳しく批判しているのを見かけるけど、北朝鮮がもし「拉致は冷戦下における止むを得ない悲劇だ」「現代の価値観で冷戦下の出来事を断罪するな」と主張した場合、彼達はその論理に納得するのだろうか。


もし、北朝鮮が、その様に「冷戦下だから拉致みたいなものもあるのがあたりまえ」と主張してきたとして、保守派の人達が、その主張に納得し不快感を感じないというのであれば、「戦争だからしかたない」という論は説得力があって正しいのだろうから、幾らでも主張されたらいいと思う。


僕は、北朝鮮がその様な主張をしてきたら、極めて不快に感じるだろうし、その主張に全く納得できないので、それと同様に、「戦争だからしかたない」という論は、他国の人達を不快にさせるだけの、全く説得力がない論法で、あまり主張されるべきではないと思う。