治安の悪化と教育の荒廃

はてぶで見つけた「治安悪化説に異論」東京新聞記事に関連して。


http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/09/06091103.htm


先日、新聞の紙面を賑わせた、小学校校内暴力が過去最多になったという記事の元となった調査結果の報道発表資料。


これを見ると、いじめも不登校も自殺者数も減っているし、状況としては良くなっているような気がするのに、何で各紙とも「小学校校内暴力が過去最多!」という見出しになるんだろうね。調査結果の概要のどこにも書いていないのに。何か不思議。


あと、「小学校の対教師暴力が38.1%と伸びている」というのも各紙で記事になっていたけど、添付資料の表を見ると、一方で校外も含めた対人暴力は前年度比38.0%減になっているんだから、それも書けばいいのに。何か無理矢理悪い部分だけ抜き出して強調している感じがする。


これはある程度の確信を持って推測するけど、記者発表時の記者への説明の際に、文部科学省の担当課がそういう説明をしているのだと思う。「何ページ目の表を見てください。小学校の対教師暴力が38.1%も増加しています。」とかいう感じで。そうでなければ、この調査結果と報道資料で、各紙が揃いも揃ってああいう風な報道内容になるのは、少しおかしいよね。


この「教育の荒廃」というのも、東京新聞の記事でいう「治安の悪化」と似た様な問題の様な気がする。東京新聞の記事で、

――「治安の悪化」という言葉の広がりは、行政の施策にどのような影響を及ぼしたのか。
「全国の自治体に広がっている施策は、ほとんどが的外れであり、時には有害でさえある」

とあるけど、教育についても「教育の荒廃」にいう言葉に煽られて、的外れで有害な施策がこれから更に導入されるんだろうな。安倍政権下で。あーあ。