第2のゲーム脳

先週、某県に出張に行ったのですが、その時に県警とインターネット関係の協議会が作ったチラシをふと見る機会がありました。青少年のネットの健全利用を訴えるチラシで、当の青少年に向けてというよりも、青少年を指導する人達に向けての内容。


で、詐欺とかいじめとか有害サイトとかに対する記載があって、それはまだわかるのですが、最後の方に以下の様な記述を見つけてゲンナリ。「インターネットはゲームと同様、青少年を『とりこ』にします!」とか、「過度に熱中すると「ものを考える行為を停止する」「判断する事を放棄する」「達成が難しいことに対する努力を放棄する」人格を与えてしまいます!」とか。


そのチラシには、指導者向けの追加説明資料が添付されていて、何故ネットに嵌ると、青少年が物を考えなくなる、判断する行為を止める、努力を継続できなくなるのか、という理由が、強い危機感交じりの文章で、丁寧にも説明されていました。その理由は「検索」で、インターネットは目的のものだけを簡単に探し出せる優れた道具なので、検索作業に頼ってしまい、ものを考えなくなるという事らしいです。「便利さによって人間が堕落する」的主張の一例。


この主張だと、電子レンジでも炊飯器でも同じことが言えそうですね。昔は色々と考えて、苦労して料理していたのに、今は簡単に料理できる道具が出てきたので、それに頼ってしまい、ものを考えなくなると。おお、恐ろしい。


チラシの説明資料にも「脳内汚染」という言葉が使われていたので、大分このチラシは「脳内汚染」(読んだことはないですが)の影響を受けているのかもしれませんが、ネットやケータイへの「ゲーム脳」「脳内汚染」的バッシングは確実に進行している様な感じですね。チラシの文言にも「過度の熱中」と書いてありますけど、この「熱中」というのがキーワードなのかも。子供が「熱中」するもので、親や大人が気に食わないものがバッシングの対象となると。ゲームしかり、ネットしかり。