増えている大阪府の府債「総額」

橋下氏が大阪府知事になる頃に、大阪府の借金(府債の「総額」)が5兆円だと騒がれて、大きな問題になったことがありました。では、現在、府債の「総額」がどうなっているかと言いますと、5兆2500億円に増えている状況です。


平成22年度当初予算について
上記は、大阪府の平成22年度の予算ですが、3ページ目の一番上に公債費の推移が記載されています。19年度の決算額が50,627億円となっていまして、これがおそらく騒がれた借金5兆円の根拠だと思うのですが、平成22年度の予算では、公債費は52,491億円に増えています。


僕は大阪府の財政状況については、巷で言われているような極悪な状況ではなくて、良い方に割り引いて考えた方が良いと思っていますし、橋下府政が財政難解消に向けた努力をしていないとは思いませんが(他道府県と同程度には努力しているという認識です)、しかし府債の「総額」の5兆円について、当時それなりに大きく騒がれていたのに、今の5兆2500億円が殆ど騒がれないというのは、数字が悪くなっているだけになんだか不思議な気がします。


府債の「総額」で判断するなら、橋下知事は財政悪化知事なんですよね。橋下知事大阪府の財政は改善させているというのが、世間一般の認識だと思いますが、府債の「総額」の大きさを、大阪府の財政状況を示す指標として問題視されるのであれば、彼への評価を改めた方が良いにも感じます。僕はそもそも借金が5兆円という前提が違うのではないかと思っていますし、府債の「総額」で大阪府の財政状況を判断するつもりもあまりないのですが。